1 実施目的
本市では、市民生活の安心安全の強化を図るため、大規模地震等への備えとして市域内に布設された配水管の耐震化を促進させることをめざして、「大阪市水道PFI管路更新事業等」(以下、「前回プラン」という。)における事業者の公募手続きを進めてまいりましたが、令和3年9月にすべての応募者が辞退されたことにより優先交渉権者の選定には至りませんでした。
その後、応募者ヒアリングなどを通じて辞退原因の分析を進めるとともに、改めて、大規模地震対策に寄与する管路更新事業のあり方について検討を重ね、「PFI管路更新事業の総括及び今後の基本的方向性について」(以下、「基本的方向性」という。)をとりまとめました。(令和4年1月28日報道発表済み)
この「基本的方向性」においては、切迫性が指摘され、その対策が急務となっている南海トラフ巨大地震等の大規模地震への備えとして、まずは南海トラフ巨大地震発生時の市内全域にわたる断水の回避を目的として、所要の耐震性確保のための更新を進めることとしており、基幹管路(配水本管)のうち鋳鉄管の更新については、官民連携手法を活用し、更新の大幅なペースアップを図ることにより、広域断水を回避できる状態の早期実現をめざすこととしています。
今回の市場調査については、この「基本的方向性」の内容をもとに、今後「管路更新事業の新たな官民連携プラン」を具体化していくにあたって、管路耐震化に関する本市の課題解消に寄与しつつ、前回プランにおいて民間事業者の方が特に課題として認識されていた「施工条件の不確実性による事業費の増加リスク」の解消につながる事業スキーム等に関して、民間事業者の方から幅広く提案や意見を募ることを目的として実施するものです。
2 市場調査の実施方法
(1)参加資格
参加資格要件は、次のアからエのいずれかを満たす法人又は法人のグループとします。
ア 日本国内の国、地方公共団体又は水道事業者等(水道法(昭和32年法律第177号)第2条の2第1項に規定する「水道事業者等」をいう。)を管理者とし、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11年法律第117号。)に基づく事業において、代表企業又はコンソーシアムの構成員として応募実績を有していること。
イ 官公庁発注の管路工事において設計から施工に至る一連の業務(事業期間が2年以上のものに限る。)の応募実績を有していること。
ウ 市街地内において、官公庁発注の口径400ミリメートル以上の管路工事の設計又は施工の実績(業務委託受注者又は元請負事業者として完了させた実績)を有していること。
エ 3で本市が示す前提条件を踏まえ、事業スキームについての具体的な提案や意見を述べることができること。
(2)参加申込手続
ア 参加申込方法
別紙1「参加申込書」を電子メールで事務局へ提出してください。事務局が「参加申込書」を受領した後に、受領確認の通知を電子メールで送信します。
電子メール:osaka_water_pfi@suido.city.osaka.jp
イ 「参加申込書」の受付期限
令和4年6月10日(金曜日)午後5時まで
(3)資料の貸与及び守秘義務に関する誓約書の提出
市場調査でより有意義かつ具体的な提案や意見を伺うために、参加事業者に対して、2(4)参加事業者との意見交換を実施するまでに資料等を貸与する予定です。貸与を希望される場合は、別紙2「守秘義務に関する誓約書」に記入、押印のうえ、事務局へ郵送により提出してください。
貸与資料については、別添1「市場調査実施要領」3ページをご確認ください。
ア 「守秘義務誓約書」の提出期限
令和4年6月10日(金曜日)午後5時まで
(4)参加事業者との意見交換
意見交換は、参加事業者ごとに対面形式で実施します。(各参加事業者につき2回程度を予定)
意見交換については、別添1「市場調査実施要領」3ページをご確認ください。
ア 実施期間
令和4年5月30日(月曜日)から7月11日(月曜日)まで(予定)
意見交換の具体的な日時及び場所については、「参加申込書」を受領後、個別に調整します。
3 提案・意見を募集する事業スキームの前提条件
本事業の実現に向けて、提案や意見を求める事業スキームの前提条件は次の(1)から(4)のとおりです。
なお、前提条件を満たすスキームの一例を参考資料「前提条件と事業スキームの一例」に示していますが、当該例に限らず、民間事業者のノウハウを活用した提案や意見を求めます。
(1)更新のペースアップが見込まれる官民連携手法を活用し、基幹管路(配水本管)のうちの鋳鉄管を早期に解消すること。なお、活用する官民連携手法はPFI手法(BT方式)を基本としていますが、これに限らない提案も可能とします。
(2)市が自ら事業を実施する場合と比べ、事業期間全体を通じた事業費の縮減効果を確保すること。
(3)民間事業者による設計・施工段階において施工条件の不確実性や想定外施工条件が発現したことなどによる事業費増加部分は、一定のルール等に基づき市が負担します。ただし、次の条件を満たすこと。
- 適正かつ妥当な負担額としての説明責任を果たしうる算出方法により負担額を決定する。(例:公共積算基準に沿った金額算定)
- 市が経営上のリスクを過度に負うことは回避する。(例:事業費上限を超える場合は事業量を調整)
(4)本事業に参画可能な事業者が著しく限定される事業スキームではないこと。
4 市場調査結果の概要の公表等
5 留意事項
- 市場調査においていただいた提案や意見については、今後の本事業の検討に際して参考としますが、必ずしも採用するものではありません。
- 市場調査は、参加事業者に対して、本事業の公募への参画を義務付けるものではありません。
- 市場調査への参加実績は、今後公募を実施した場合の事業者選定時の評価の対象にはなりません。
- 市場調査に要する報酬・費用等の提供はありません。
- 本市は、必要に応じて、追加の市場調査やアンケート等を実施することがあります。
6 スケジュール(予定)
- 市場調査参加の受付期限 令和4年6月10日(金曜日)午後5時まで
- 守秘義務に関する誓約書の提出期限 令和4年6月10日(金曜日)午後5時まで
- 資料の貸与期間 令和4年5月下旬から意見交換終了後1か月以内
- 意見交換の実施 令和4年5月30日(月曜日)から7月11日(月曜日)まで(予定)
- 市場調査結果概要の公表 令和4年夏以降
7 事務局
8 実施要領等
実施要領等